坂本竜馬や西郷隆盛が集ったことのあるお宿として有名な、山口県・湯田温泉の「松田屋ホテル」。
前から気になっていて、一時帰国した際に家族と泊まってきました◎
創業は1675年と300年以上続く歴史のある宿。明治維新の志士たちが入った温泉や会見した場所を現在も利用・見学することができます。
歴史を学べるホテルとして貴重な体験ができ、料理も美味しい温泉宿でした。
部屋は庭園を眺められる本館と新館がありますが、今回は新館に泊まったのでその宿泊記です。
松田家ホテルのアクセス・駐車場
最寄り駅はJR湯田温泉駅で徒歩10分。湯田温泉はわりと中心部にあるので、田舎の温泉街にしては利便性は高めです。
地図はこちら。
駐車場はホテルの中にも数台停められますが、裏手に広い駐車場があります。
駐車場入り口には木彫りの立派な坂本竜馬像が。ホテルの方によると、県内におられるチェーンソー達人の方が造られたのだそうです。
正門は歴史を感じる佇まい。
ロビーには伊藤博文がこの旅館に心得として送った「履信居仁(りしんきょじん)」という額があります。
ウェルカムドリンクはロビー後ろの「ダイニング錦旗」でいただけます。
お抹茶と山焼きだんご。
この部屋には明治維新に関する資料が一部展示されていました。お茶をいただいた後に少し見ましたが、15時以降の夕方はチェックインするゲストで少し混むので、それ以外の時間の方がゆっくり見れると思います。
【新館】和室10畳 <純和風の佇み>の様子
松田屋ホテルは全31室の小さなホテルです。
日本庭園が眺められる本館と、新館があるのですが、本館は1~2階、新館は3~6階のお部屋のことを指すのだそう。
人気があるのはやはり本館ですが、今回は直前予約で満室だったので新館の和室10畳の部屋に泊まりました。
新館の廊下はロビーや温泉のある1階と比べると、少し新しい感じがします。
今回は最上階6階の角部屋、「一の坂」に泊まりました。一の坂は山口市にある地名です。
5人まで泊まれますが、今回は3人で泊まってちょうどよい広さでした。
窓からは湯田温泉の街並みが見えます。
スタッフの方が浴衣をセットしてくれました。帯に部屋番号がついているので、館内歩いていたらすぐどこの部屋の人かがばれます 笑
部屋には山口県出身の中原中也の詩集がおいてありました。ゆっくり温泉宿で詩集を読むとはなんておつなんでしょうか…(中原中也記念館はこのホテルのすぐ前にあります)
冷蔵庫にあるビール、コーラ、ミネラルウォーターはフリーです。
ボトルにはお湯が入った状態で準備されていました。翌朝には少し冷めていたので、電気ケトルがあればより嬉しかったです。
お部屋のお風呂はヒノキのいい匂いがしました。ただしこのお風呂は温泉ではないそう。大浴場に行ったのでここは結局利用しませんでした。
アメニティは1階の大浴場にあるのと同じPOLAです。本館はロクシタンだとどなたかのブログにあった気がします。
日本庭園と明治維新資料館
さていったんお部屋で落ち着いたあとは敷地内散策◎
チェックインの際にもらえるマップを参考にすると散策がしやすいです。
松田屋ホテルの見どころは主に
- 日本庭園(西郷・木戸・大久保会見所、足湯)
- 明治維新資料室
- 維新の湯(坂本竜馬らが入ったと言われる湯)
かと思います。
3つめの維新の湯は次の温泉の項目で書きますね。
日本庭園は売店の裏から出入りできます。見学できる時間帯は7:00~22:00。
よく手入れされた本当に美しい庭園です。
この庭園は江戸中期に作庭され、現在の形になったのが大正7年頃だそう。
売店で鯉のえさをいただけるので、えさやりができます。
庭園内の見どころの1つ、西郷・木戸・大久保会見所。
会見所というと現代のTVの会見のような感じを想像してしまいますが、当時はここで薩長同盟や討幕について会談していたということのようです。
もう1つの庭園内の見どころが足湯。
ちゃんとタオルも用意されているので心配無用。
のんびり10分ほど浸かって足湯を楽しみました。は~日本最高…
庭園を見たあとは館内に戻って明治維新資料室へ。
小さな部屋ですが、ここも明治維新に関する資料が展示されています。
温泉
大浴場が大きく分けて2つ(0:00で男女入れ替え)、家族湯が2つあります。
家族湯は予約制ではなく、空いていれば誰でも入れます。
維新の湯(家族湯)
1860年につくられたもので、坂本龍馬や高杉晋作、木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通らが密議をしたときに入浴使用したと言われている歴史的文化財の湯です。
朝に空いていたので入ってみましたが、ここで彼らも同じお風呂を利用していたと考えると、ロマンがありますね。
曙の湯(家族湯)
こちらは維新の湯よりもさらに小さい家族湯です。
入っていませんが、維新の湯よりはすいていそうです。
岩の湯と蔵の湯(大浴場)
(※大浴場の写真は公式サイトよりお借りしています)
こちらは温泉が縦長に2か所あって、最初に岩の湯と脱衣所、奥に進んで蔵の湯と脱衣所があります。
どちらの脱衣所でも利用ができますが、奥の方は鍵つきロッカーがあるのでセキュリティを気にする場合は奥の脱衣所がおすすめです。
最初にあるのが岩の湯。ごつごつした岩が特徴的です。
奥にあるのが蔵の湯で、85年前の蔵を移設した建物の中にあるから蔵の湯と呼ばれるそうです。
蔵の湯はこの竜馬の湯と
おりょうの湯があります。
おりょうの湯の方が外の庭園の景色がきれいに見え、この温泉の中で一番気に入りました。
この庭園は維新の志士たちも眺めていたのだとか。
花柏の湯と露天風呂(大浴場)
広々とした花柏の湯
露店風呂。こちらは外の道路に近いので少し車の音がします。
家族湯の曙の湯以外はすべて入って満喫しました。
食事
新館の食事は部屋食ではなく、2階の「快活楼」で。この名前は山縣有朋が命名したのだそうです。もう、幕末~明治の有名人がこのホテル1つに登場しすぎてて本当にすごい…
部屋ごとに個室になっていてゆっくり食事ができます。
夕食
飲み物は山口の特産フルーツ、夏みかんチューハイにしました。
甘すぎず美味しかったです。
他にもお酒は山口の地酒である獺祭、雁木、東洋美人などいろいろあります。ちなみに東洋美人はプーチンが山口に来たときにふるまわれ、彼が絶賛したというお酒です。ウクライナ戦争が始まってからはそれをPRにはしづらくなりましたが…
さて今回は「長州四季料理」コースを選びました。
お造りには山口らしくふぐ刺しが。小ねぎを巻いていただきます。
鍋料理はふぐ鍋。
甘味はいとこ煮でした。いとこ煮はさまざまな地域に存在するそうなのですが、食べたことがなかったので新鮮。
どれも美味しくて大満足です。
お部屋に戻るとふとんが準備されていました。
朝食
翌朝も同じ個室でいただきます。
ふぐの一夜干しと、萩のわかめふりかけがあるのが山口らしいです。
予約についてとまとめ
各種ホテル予約サイトからできますが、今回公式サイトから朝夕付きのプランで予約をすると、館内で使える千円分の券がもらえました。
公式サイトまたは電話予約だともらえるようです(いつまであるのかは不明)。
夕食時のドリンク代やお土産物に使えてお得でした。
ホテルは歴史的な見どころがいくつかあるので、特に幕末の歴史が好きな方には温泉以外にも楽しめるお宿です。
スタッフのホスピタリティも高く、快適に過ごせた1泊2日でした。
ホテル情報:松田屋ホテル(Matsudaya Hotel)
- チェックイン:15:00
- チェックアウト:10:00
- Web
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