インドで必ず行きたいと思っていた聖地バラナシ。
そのガンジス川から30分ほど離れた場所にあるのが、お釈迦様がはじめて弟子に説法を行った場所であるサールナートです。
タイに住んでいる人なら知っている、毎年7月頃にあるタイの祝日「アサラハブーチャ」の舞台となった場所です。
タイに住んだことがなければ、サールナートと聞いてもおそらく「へえー」で終わっていたような気がするのですが、タイの祝日と関連があると聞くと俄然興味がわき、ガンジス川とともに楽しみにしていた場所でした。
サールナートとバラナシを1泊2日で巡った記録です。
サールナート
そもそもデリーからバラナシまでは鉄道で行きたかったのですが、遅延が多いと聞いたのでおとなしく飛行機でひとっとび。約1時間で着きます。
空港から直接サールナートへ。
バラナシの空港からサールナートまでは車で30分ほど。ガンジス川の名所からも30分ぐらいです。
メインの見どころのサールナート遺跡公園(ダメーク・ストゥーパ)の地図はこちら。
入場料は300ルピーです。
ストゥーパというのは仏舎利塔のことで、高さは42m。
6世紀に建てられたそうで、一部は修復されていますがよく残っています。
この辺りでお釈迦様が5人の弟子に初めて説法をしたのですね…タイに住んでいたおかげでそのストーリーが少しだけ身近なものに感じます。
この仏舎利塔がある遺跡公園はよく手入れされていて、きれいな公園です。
とても静かで、木の下でくつろいでいる人もちらほら。
ガイドさんによるとここは3月まではタイ人旅行者が多く、お坊さんの説法を聞く場が設けられていたのだそう。お坊さんはタイから一緒にいらっしゃったということなのかな? 聞けばよかったな。
となりには鹿の公園があって、鹿たちがのんびり。
公園の端にはジャイナ教の寺院もありました。
その後、歩いて3分ほどのサールナート美術館へ。(地図)
入場料は5ルピーと格安。ここはスマホ持ち込み禁止ですが、デジタルカメラはOK。
私たちはカメラを持っていたので持ち込めたのですが、写真を撮ったのにSDカードをその後一時帰国した時に忘れてきたという…。なのでここの写真はありません 涙
この美術館には、インドの紙幣にも書かれている四つの頭の獅子の彫刻があります。
日本人の私にはその貴重さがよく分からなかったのですが、仏教史やアジア美術ではとても貴重なものなのだそう。
ほかにももう1つ、この美術館を代表する初転法輪仏陀坐像もありました。
館内はエアコンがきいているので休み休みゆっくり見られます。
※美術館は金曜日定休
4月のこの日の気温は39度。タイと違って湿度が少なく、砂漠の暑さといった感じでかなり暑かったです。
最後に遺跡公園のとなりのサールナート仏教寺院へ。(地図)
ここも写真はないのですが、日本人画家がお釈迦様の生涯を描いた壁画がありました。
ガンジス川
夜のプージャー
サールナートを観たあとホテルで少し休憩。
ガンジス川沿いで夜18時半からあるヒンズー教の儀式「プージャー」を見に出発しました。
サールナートは人が多くないのですが、ガンジス川へ近づくととにかく人が多くなってきます。
ガンジス川沿いまでは車が入れないので、降りてテクテク。すごい人。
プージャーが行われる会場はダーシャシュワメード・ガート。
ガンジス川がついに目の前に!
…とすでにたくさんの人が集まっています。これでプージャー開始30分前ぐらい。
プージャー自体は無料で観覧できるのですが、少し上からよく観れる有料席もあります。席により1席300~500ルピー。
既に下の場所はかなり埋まっていたので、有料席で見ることにしました。
船から観る場合も有料です。
スタートの18時半になるとこの暗さに。
音楽が始まり、7人のバラモン(司祭)が川側に向かってお祈りを捧げます。
教徒たちもその音楽にあわせて、時々手をたたいたり、上にあげたり。
勝手なイメージでとても厳かな雰囲気かと思っていましたが、にぎやかさのある礼拝でした。
儀式自体は1時間ぐらいあります。最後のあたりはすごい人。
帰りも当然混むので、終わりがけごろに帰路へ。
車が通れる場所までの道のりは、行きよりもさらに大混雑。花火大会のあとみたいで、なんだか楽しい。
朝のガンジス川をボートで周遊
翌朝は4時台に起きて、ボートに乗るためにふたたびガンジス川へ。
場所は昨夜と同じ、ダシャーシュワメード・ガートから。
朝6時前から沐浴をする人々の横を通り抜け、ボートに乗ります。
手漕ぎのボートは静かで、ゆっくりと進んでいきます。
しばらくすると朝日が昇り始めました。
ガンジス川で朝日を見る、という夢がまた1つかなって嬉しかった瞬間。とても幻想的です。
川沿いに84もあるというガートでは、多くの人が沐浴しています。
実は沐浴している人にカメラを向けるのは、何となく後ろめたさがありました。神聖な気持ちでしている行為を撮るのだから。でも意外にもボートに向かって手を振ってくれる人たちもいて、ちょっとホッとしました。
ガンジス川沿いの建物はとても古く、絵になるものが多くて旅情をかきたてます。
ぼんやりと眺めているだけで「あぁ、今旅している!」感がすごい。
ボートを漕いでくれた船乗りさん。重労働なのでなり手は減っているのだとか。
最後は火葬場、マニカルニカー・ガートの付近で降りました。
降りた場所にいた、親子でたわむれるワンコたち。バラナシは犬と猿がたくさんいました。
火葬場は撮影禁止です。
少しの間見学しましたが、当然ですが独特な空気感がある場所です。時間が許せばもう少し見ていたかったけれど、ここは詐欺師が多い場所らしく、ある程度見たら移動しました。
そのあとは迷路のような小道を散策して帰路につきました。
★インド旅行記
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